『あきらめると言う言葉は僕の人生には存在しない』
8年前、NTTのタウンページを見て、私の所に、お電話があり、開口一番『こんな僕でも入会できますでしょうか?』余りにも唐突な事ゆえ、即答を避け、私は一晩考えさせていただき、数日後お目にかかり、知人の医師に相談し、よく調べて頂くと、医療のトラブルのようでした。医師の強いサポートに背中を押され、彼はこのままの人生を送るか、結婚に賭けてその結果無理なら、そのときは潔くあきらめると強い精神力を持って入会しました。それからは私は気休めや、甘い言葉は禁句にし、特別扱いは一切せず、こつこつと目的のみ見据えて前に進む事のみ考えました。お見合いも何回かし、その際、目や耳を疑うような事にも遭遇し、結果、彼は精神面が強くなり、先入観を持たないようにアドバイスする私は鬼のようなカウンセラーと彼からは思われた事もあったと思いますが、彼は一言も弱音を吐かず、黙々と私についてきました。
なかなか結果が出ず、普通の人間ならとっくに『あきらめ』また元の人生に戻るところですが・・・しかし、ついにその時は来ました。『もう結婚はあきらめて、一人でいいと思ってます、僕には無理と言う事が分かりました。』と昨年夏にメールが飛び込んで来ました。私は、口で言うよりも何回も読み返してもらうように、手紙の代わりにメールで、その返事を送りました。それは・・・
『人はどんな立場でも目標を決めて行動しますと、思い通りにはいかないものです。でも続ける事には意味や意義があるのです。全て家庭内の事が片付いて、60歳、70歳なって初めて自分の人生を考え入会する人もおります。もちろん病気(癌やペースメーカー)を抱かえていても、その人のできる範囲で活動しております。私の会でも50歳過ぎてリンパの癌でも再婚した人、今70歳過ぎて頑張っている人がおります。その人たちと比べても貴方はまだ若いし、現役で働いています、もっと自信を持ってください。止めるのは何時でも出来ますが、続けるのは大変なのです。私だって止めたら楽と思うけど、続けているのです、でも私は愚痴を言えないのです、それは自分の事ではないからです。よく考えてどちらか自分で決めて下さい。』
その後は立ち直り、私のメールの返信を壁に貼ってくじけそうになると、読み返していたようです。それから3ヵ月、決まる時は早いもので、12月には結婚できておりました。あの出来事が、今は夢だったのではと思う事もしばしばです。何事も日々の努力次第と思います。